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成年後見人申立ての手続きと必要書類(香川県高松市)

成年後見人申立ての手続きと必要書類(香川県高松市)

✓ この記事は司法書士 西川 宗久が執筆・監修しています

司法書士 西川 宗久

司法書士 西川 宗久

西川司法書士・土地家屋調査士・行政書士事務所 代表|香川県高松市

  • 司法書士登録番号 香川 第305号
  • 簡裁訴訟代理等認定番号 第712097号
  • 香川県司法書士会

平成19年に司法書士登録。大阪での実務経験を経て、香川県高松市で開業。相続登記・遺産分割・生前対策を中心に、相続実務は約20年。「相続は、額が少ないケースほど揉める。事前に相談していれば防げたはずの争いに寄り添いたい」という想いで対応しています。土地家屋調査士としての有資格を活かし、不動産を含めて網羅的にサポートできるのが強みです。

  • 約300件 相続登記(年間)
  • 約300件 遺産分割協議(年間)
  • 約100件 生前対策・家族信託(年間)
  • 20年 相続実務の経験

メディア掲載:雑誌『LEE』2026年6月号 / 遺言書作成サポート 約20件・相続放棄 約20件の実績

料金のご案内:料金の詳細は当事務所の料金ページをご覧ください。

※初回のご相談時に、ご状況に合わせた総額の目安もお伝えします。

香川県高松市香川町浅野290-2 ☎ 087-889-4455

こんにちは!香川県高松市で実務をしている、西川司法書士事務所の西川です。

親御さんやご家族のために成年後見制度を使おうと決心しても、「裁判所の手続きなんてやったことがないし、書類集めが難しそう…」と不安になってしまいますよね。

普段の生活やお仕事、介護の合間を縫って、慣れない役所回りをするのは本当に大変なことだと思います。

今回は、そんなお悩みをお持ちの方に向けて、高松市で成年後見の申し立てを行うための具体的な「手続きの流れ」と「必要書類」について、地元の司法書士として分かりやすく解説します。

【クイック解説】成年後見人申立ての手続きと必要書類(高松市)

  • 主な手続きの流れ:医師の診断書取得 → 役所で書類集め → 高松家庭裁判所へ提出 → 裁判所の面接(調査) → 後見人の選任
  • 手続きにかかる期間:書類提出からおよそ1ヶ月〜2ヶ月程度
  • 絶対に外せない必要書類:
    • 申立書(裁判所の指定様式)
    • 医師の診断書(成年後見制度専用のもの)
    • ご本人の戸籍謄本・住民票(高松市役所などで取得)
    • 登記されていないことの証明書(丸の内の高松法務局で取得)
    • ご本人の財産目録・収支状況報告書
  • 結論:必要書類は「ご本人の状況を証明するもの」と「財産を証明するもの」の2種類に分かれます。役所や銀行をいくつも回る必要があるため、計画的に進めるか、専門家に任せるのがスムーズです。

そもそも成年後見制度とは?なぜ必要なの?

成年後見制度とは、認知症や知的障害などの理由で「自分で判断する力」が不十分になってしまった方を、法的に守り、サポートするための制度です。

判断能力が低下してしまうと、銀行での預金の引き出し、不動産の売却、介護施設との契約などがご自身で行えなくなってしまいます。ご家族であっても、本人に代わって勝手に手続きすることは原則としてできません。

そこで、家庭裁判所に「後見人」を選んでもらい、本人の代わりに財産管理や契約ごとを行えるようにするのがこの制度の目的です。


申立てから後見人が決まるまでの手続きステップ

成年後見人申立ての手続きと必要書類(香川県高松市)(1)|西川司法書士事務所

高松市にお住まいの方のケースを想定して、どのような手順で進んでいくのかを見ていきましょう。

1. かかりつけの医師に診断書を書いてもらう

まずはご本人の判断能力がどの程度なのかを証明するため、病院で「成年後見用の診断書」を書いてもらいます。精神科などでなくても、普段から診てもらっている高松市内の内科などの主治医の先生で大丈夫です。

2. 申立てに必要な書類を集める

ここが一番の踏ん張りどころです!市役所、法務局、銀行、保険会社などを回って、ご本人の生活状況や財産を証明する書類をすべて集めます。

3. 高松家庭裁判所へ書類を提出する

書類がすべて揃い、申立書への記入が終わったら、丸の内にある高松家庭裁判所へ提出します。窓口に直接持っていくか、郵送での提出も可能です。

4. 裁判所での面接(審問・調査)

書類提出から数週間後に、裁判所の調査官から呼び出しがあります。申立人(手続きをしたご家族など)と後見人候補者が裁判所へ行き、ご本人の普段の様子や財産の状況について詳しくお話をします。

5. 後見人の選任・手続き完了

すべての調査が終わると、裁判所がもっとも適切な人を後見人として選びます。決定の通知(審判書)が届いてから約2週間で法的に確定し、晴れて後見人としての業務がスタートします。


申立てに必要な書類のリスト

ご本人の状況によって追加で必要になるものもありますが、基本となる書類は以下の通りです。

役所・法務局で取得する書類

  • ご本人の戸籍謄本(全部事項証明書)
  • ご本人の住民票(世帯全員分・マイナンバーの記載がないもの)
  • 後見人候補者の住民票
  • 登記されていないことの証明書
  • ご本人の戸籍の附票(過去の住所履歴がわかるもの)

財産や生活状況を証明する書類

  • 預貯金通帳のコピー(表紙と最新の記帳ページ)
  • 不動産の登記事項証明書(ご自宅などの土地・建物)
  • 年金振込通知書や源泉徴収票のコピー
  • 介護保険証、健康保険証、マイナンバーカードのコピー
  • 介護施設に入所している場合は、その契約書や請求書のコピー

作成が必要な書類

  • 申立書本体
  • 申立事情説明書(なぜ後見制度が必要になったかの理由)
  • 親族の同意書(他のご家族が申立てに賛成しているかの確認)
  • 財産目録(ご本人が持っている財産のリスト)
  • 収支状況報告書(1ヶ月の収入と支出のまとめ)

高松市で手続きを進める際の注意点(地元目線のアドバイス)

高松市で成年後見制度を利用する際のアドバイス(法務局・管轄の家庭裁判所・地域包括支援センター)|西川司法書士事務所

高松市内でスムーズに書類を集めるために、気をつけていただきたいポイントをお伝えします。

  • 「高松市役所」と「高松法務局」は場所が違います 住民票や戸籍謄本は番町にある「高松市役所」や各総合センターで取れますが、「登記されていないことの証明書」や不動産の「登記事項証明書」は、丸の内の合同庁舎にある「高松法務局」でしか取得できません。移動に手間がかかるので、効率よく回る順番を考えておきましょう。
  • 戸籍集めは少し楽になりました 以前は本籍地が香川県外にある場合、郵送などで取り寄せる必要があり大変でしたが、戸籍法の改正により、現在では高松市役所の窓口でも全国の戸籍謄本(広域交付)が取得できるようになっています。
  • 通帳の記帳は「提出の直前」に 裁判所に提出する預金通帳のコピーは、「最新の残高」を証明するものです。書類を集め始めてから提出までに時間が空いてしまった場合は、必ず提出の直前に高松市内の銀行ATMなどで記帳をしてからコピーを取りましょう。
  • 家庭裁判所の管轄 ご本人の住所が高松市、三木町、綾川町、直島町にある場合は、「高松家庭裁判所(本庁)」が管轄となります。丸の内の裁判所へ足を運ぶことになります。
  • まずは「地域包括支援センター」への相談もおすすめ 「後見制度を使うべきか迷っている」という段階であれば、高松市内に複数あるお近くの「地域包括支援センター」へご相談されるのも良い方法です。介護と法律、両面からのアドバイスがもらえますよ。もちろん、最初から当事務所へご相談いただいても全く問題ありません!

費用の目安

手続きにかかる費用は、大きく「実費」と「専門家への報酬」に分けられます。

必ずかかる実費(約1万円〜2万円)

  • 申立手数料(収入印紙):800円(※保佐・補助などで同意権・代理権を追加する場合は別途必要)
  • 登記手数料(収入印紙):2,600円
  • 連絡用の郵便切手:約3,000円〜5,000円(裁判所により若干異なります)
  • 戸籍謄本などの書類発行手数料:数千円程度

医師の「鑑定」が必要になった場合の費用(約5万円〜10万円)

診断書だけでは本人の判断能力の程度が分かりにくいと裁判所が判断した場合、さらに詳しい「鑑定」が行われます。この費用は申し立てる側の負担となります。

ただし、近年は診断書のみで手続きが進むケースも増えています。

司法書士に依頼する場合のサポート費用(約10万円〜15万円)

複雑な書類作成や戸籍収集をすべてプロに任せる場合の費用です。当事務所でも、ご家族の負担を最小限にするためのフルサポートを行っております。

専門家が後見人になった場合の報酬について、動画でも解説していますので、あわせてご覧ください。


実際にあったケース:相続手続きのために後見人が必要になった

成年後見制度は、相続の場面で必要になることがあります。当事務所でお受けした案件をご紹介します。

お父様が亡くなり、相続人はお母様と長男の2人。実家の土地建物と預貯金を長男名義にまとめようとされていましたが、お母様が重度の認知症を患っており、施設に入所されていました。

ご家族の間では「母は認知症だし施設にいるのだから、財産はすべて長男が引き継げばよい」と意見が一致していました。しかし、法律上はそうはいきません。

判断能力がない方が押印した遺産分割協議は無効となり、ご家族が代わりにサインをして実印を押すことも当然できません。

そこで、家庭裁判所に申し立ててお母様の成年後見人を選任していただくことになりました。当事務所が申立書類の作成をサポートし、裁判所の審査を経て、司法書士が成年後見人に選任されました。

最大の壁は、成年後見人にはご本人の財産を守る義務があるため、「長男がすべて相続する」というご本人の取り分がゼロになる協議には、原則として同意できないという点です。最低でも法定相続分(この場合は2分の1)をお母様に確保しなければ、手続きが進みません。

そこで、実家の不動産は長男が相続するという当初のご希望を通す代わりに、その代償として預貯金の多くをお母様が相続する(あるいは長男の自己資金からお母様に代償金をお支払いする)という案をご提案しました。

これにより、お母様の法定相続分を現金という形で守りつつ、実家の名義は長男に一本化することで折り合いをつけることができました。

解決までに半年以上かかりましたが、裁判所も認める正当な手続きを踏んだことで、後々の親族間トラブルや法的な無効リスクを回避することができました。

なお、お父様がご存命のうちにご相談いただいていれば、遺言書による事前の対策ができました。遺言書があれば亡くなった時点で効力が発生しますので、このような時間はかかりません。

ご家族の構成と財産の内容を事前にお聞かせいただければ、そのご家庭ごとにどのようなリスクがあるか、どんな対策が可能かをお伝えできます。

(2026年7月時点・当事務所調べ。期間や進め方は事案により異なります)


よくあるご質問

Q:申立書や財産目録などの用紙は、どこでもらえますか? A:高松家庭裁判所の窓口で直接もらうことができるほか、裁判所の公式ホームページからPDFやWordデータをダウンロードしてご自宅のプリンターで印刷することも可能です。

Q:「登記されていないことの証明書」とは何ですか? A:「現在、この人は成年後見制度をまだ利用していませんよ」ということを国(法務局)が証明する書類です。高松法務局の窓口へ行くか、東京法務局へ郵送で請求して取得します。

Q:どうしても平日に役所や裁判所に行く時間が取れません。どうすればいいですか? A:お仕事をされていると、平日の日中に役所をいくつも回るのは厳しいですよね。そういった場合は、私たち司法書士にご依頼いただければ、戸籍や証明書の収集から、申立書の作成、裁判所への提出まで、面倒な手続きをすべて代行(サポート)することが可能です。

Q:申立の手続きは、絶対に司法書士などの専門家に頼まないといけませんか? A:いいえ、ご家族ご自身で手続きを行うことも可能です。ただ、見慣れない法律用語の書類を何枚も作成し、平日のお昼間に役所や法務局、裁判所へ何度も足を運ぶ必要があるため、時間的・精神的な負担から、高松市でも多くの方が私たち司法書士にご依頼されています。

Q:家族が後見人になることはできますか? A:ご家族が後見人候補者として立候補することは可能です。しかし、最終的に誰を後見人にするか決めるのは家庭裁判所です。ご本人の預貯金など財産額が多い場合や、親族間で意見の対立がある場合などは、ご家族ではなく司法書士や弁護士などの専門家が選任されるケースも多くあります。

Q:後見人が決まった後、毎月の費用はかかりますか? A:ご家族が後見人に選ばれた場合は、報酬を請求しなければ費用はかかりません。一方で、司法書士などの専門家が後見人に選ばれた場合は、ご本人の財産の中から毎月報酬を支払うことになります。報酬額は家庭裁判所が決定しますが、目安としては月額2万円〜6万円程度になることが多いです。


まとめ:書類集めに疲れてしまう前にご相談を

成年後見の申立ては、とにかく集める書類が多く、専門的な用語も飛び交うため、途中で疲れ切ってしまうご家族も少なくありません。

「自分でやってみようと思ったけれど、やっぱり無理そう…」と、途中から当事務所へ駆け込んでこられる方もよくいらっしゃいます。

「どの書類から集めればいいのか分からない」「財産目録の書き方が合っているか不安」など、少しでも迷うことがあれば、ご近所さんに尋ねるような感覚で、ぜひ西川司法書士事務所にお声がけください。

高松市の地域に詳しい専門家として、ご家族の負担が少しでも軽くなるよう、しっかりサポートさせていただきます。

【お問い合わせ先】 西川司法書士事務所 公式サイト:https://nishikawa-souzoku.com (※こちらのURLから、詳しいサービス内容やご相談の流れをご確認いただけます。)

📝 この記事の監修者

監修:西川 宗久(司法書士・土地家屋調査士/司法書士登録番号 香川 第305号)
西川司法書士事務所(香川県高松市香川町)。1983年開設。

司法書士2名・スタッフ9名の11名体制で、相続登記・遺産分割・相続放棄のほか、成年後見・終活支援を扱う。年間200件以上の相続相談に対応(2026年7月時点・当事務所調べ)。

相続を解決したケース

西川司法書士事務所で実際に対応し、解決に至ったご相続の事例です。個人が特定されないよう、氏名・地名・金額などはぼかしています。

面識のないご親族がいらっしゃるケース

亡くなられたお父様に、前妻とのお子様がいらっしゃったケースです。遺産分けの手続きを進めるためには、これまで全く面識のなかったそのお子様と連絡を取る必要がありました。ご相談に来られた奥様は、「突然連絡してトラブルになったらどうしよう」と大変深く思い悩んでおられました。

そこで、当事務所で戸籍を元にご住所を特定し、ご事情や遺産の状況を中立的な立場から丁寧にお伝えするお手紙の文案を一緒に作成いたしました。事務的に書類だけを送るのではなく、誠意を持ってお手紙をお送りしたことで、先方からもスムーズにご理解をいただくことができました。一度も顔を合わせることなく円満に手続きを終えることができ、奥様がホッと胸を撫で下ろされたお姿は今でも心に残っています。

相続人が多数で、連絡先も分からないケース

お子様がいらっしゃらないご夫婦で、ご主人が亡くなられたケースです。この場合、ご主人のご兄弟が相続人になりますが、すでに他界されている方も多く、そのお子様(甥御さん・姪御さん)へと相続権が移り、相続人が十数名に膨れ上がっていました。

ご高齢の奥様がご自身で全員の戸籍を集め、疎遠な親族に事情を説明して回るのは現実的に不可能です。そこで全国各地の役所から戸籍を取り寄せ、複雑な家系図を整理しました。その上で、遠方の親族の方々へ「奥様の今後の生活のために、ご自宅は奥様単独の名義にしたい」というご意向を、分かりやすい資料とともにお伝えしました。結果として皆様からご承諾の印鑑をいただくことができ、「自分一人では途方に暮れていたので、本当に助かりました」と嬉しいお言葉をいただきました。

ご家族の中に認知症の方がいらっしゃるケース

お父様が亡くなり、相続人であるお母様が重度の認知症で施設に入所されているケースでした。認知症で判断能力が低下されている場合、そのままでは法的に遺産分割の話し合いができず、お父様名義のご実家を売却することも預金を引き出すこともできません。

ご相談に来られたお子様は「このままでは誰も手出しができず、実家が塩漬けになってしまう」と不安を抱えていらっしゃいました。そこで解決策として「成年後見制度」の活用をご提案し、家庭裁判所への申立て手続きを全面的にサポートいたしました。無事にお母様に成年後見人がつき、適法にご実家を売却できたことで、その資金をお母様の施設費用に充てることができ、ご家族の経済的なご負担を大きく減らすことができました。

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